窓断熱リフォーム 断熱性能向上

アルミサッシはこんなに熱い/冷たい? 触って分かった窓枠とガラスの断熱性能の違い

ChatGPT Image 2026年7月14日 16_07_20
YKK AP体感ショールーム研修レポート 第2回

アルミサッシはこんなに熱い/冷たい?
触って分かった窓枠とガラスの断熱性能の違い

同じ室内に並んでいる窓なのに、触れたときの冷たさがまったく違いました。

YKK AP体感ショールームには、アルミ枠や樹脂枠、単板ガラス、複層ガラス、Low-E複層ガラス、トリプルガラスなどの表面温度を比較できる展示があります。

カタログでは、熱貫流率などの数値で性能を比べます。
しかし、実際に手を近づけたり触れたりすると、難しい数字を見なくても違いが分かりました。

特に驚いたのが、これまで日本の住宅に広く使われてきたアルミ枠や一般的な複層ガラスの冷たさです。

窓の断熱性能は、ガラスの枚数だけでは決まりません。
窓枠の素材、金属膜の有無などガラスの種類、ガスの有無や枚数などガラスの層などを組み合わせて、窓全体で考える必要があります。
今回は、その違いを身体で感じることができました。

この記事で分かること

  • アルミ枠と樹脂枠で冷たさが違う理由
  • 単板ガラスと複層ガラスの違い
  • 一般的な複層ガラスとLow-E複層ガラスの違い
  • トリプルガラスの基本的な仕組み
  • 窓を選ぶときにガラスだけを見てはいけない理由

触れた瞬間に分かった窓の違い

体感ショールームには、屋外が日差しが注ぐ暑い状態を再現し、窓枠やガラスの室内側表面温度を比較できる展示がありました。

アルミ枠、樹脂枠、単板ガラス、一般的な複層ガラス、高性能なLow-E複層ガラスやトリプルガラスなどが並び、それぞれの温度が表示されています。

数字を見るだけでも差は分かります。
しかし、手を近づけたときや実際に触れたときの感覚は、それ以上に分かりやすいものでした。

アルミ枠や単板ガラスは、触れる前から熱が伝わってくるように感じます。
一方で、樹脂枠や高性能なガラスは、同じ暑い屋外環境に面しているとは思えないほど表面温度が抑えられていました。

普段は窓を見ても、「アルミだから暑い/寒い」「ガラスの性能が低い」と意識することは少ないと思います。

それでも夏には、冷房を付けてもなかなか部屋が冷えなかったり、窓際が暑くて不快だったりします。
また冬になると、窓際のソファが寒かったり、カーテンの下から冷気を感じたり、暖房を強くしても足元が暖まらなかったりします。

その原因の一つが、熱く/冷たくなった窓枠やガラスの表面温度です。

窓際の暑さ/冷たさが気になる方は、まず現在の窓枠とガラスの種類を確認してみませんか。

窓枠の素材で断熱性能はどう変わる?

窓の性能というと、ガラスに注目しがちです。
しかし、窓の外周を囲んでいる枠も、室内の快適さに大きく関係しています。

アルミ枠は軽くて丈夫ですが、熱を伝えやすい素材です

アルミは、軽くて強度があり、加工しやすい素材です。
長年にわたって日本の住宅用サッシに広く使われてきました。

一方で、熱を伝えやすいという性質があります。

冬は屋外の冷たさが室内側へ伝わりやすく、室内側の枠まで冷たくなります。
夏は屋外の暑さや日射の影響を受け、枠の温度が高くなることがあります。

冬にアルミサッシへ触れたとき、ひやっと感じる、夏にはやけどするほど熱くなるのは、この熱の伝わりやすさが関係しています。

アルミ樹脂複合枠は室内側の熱さ/冷たさを抑える工夫

アルミ樹脂複合窓は、主に屋外側へアルミ、室内側へ樹脂を使用した窓です。

屋外側ではアルミの強度や耐候性を生かしながら、室内側では熱を伝えにくい樹脂を使い、枠の熱さ/冷たさを抑えます。

製品によって枠の構造や断熱性能は異なりますが、アルミ枠だけの窓よりも室内側表面が室内に影響しにくい構造です。

樹脂枠は熱を伝えにくいことが大きな特徴

住宅用の樹脂窓には、主に硬質塩化ビニル樹脂が使われています。

樹脂はアルミと比べて熱を伝えにくいため、屋外が暑くても/寒くても、室内側の枠が熱く/冷たくなりにくいことが特徴です。

枠の表面温度が保たれることで、冬には窓際の冷たさや結露を抑えやすくなります。
ただし、室内の湿度や換気状況などによっては、高性能な窓でも結露することがあります。

樹脂枠は熱を伝えにくい一方で、「樹脂は屋外で本当に長持ちするのか」と気になる方もいると思います。
約30年間使用された実物やリペア見本を確認した内容は、第5回「樹脂サッシって本当に長持ちするの?」をご覧ください。

窓枠は細い部分ですが、ガラスの周囲を一周しています。
ガラスだけを高性能にしても、枠から熱が大きく逃げれば、窓全体として十分な断熱性能を得にくくなります。

ガラスの種類で何が違う?

ガラスは、枚数が増えれば自動的にすべて同じ性能になるわけではありません。

ガラスの枚数だけでなく、ガラスとガラスの間隔、中空層に入る空気やガス、Low-E膜の有無などによって断熱性能が変わります。

単板ガラス

単板ガラスは、1枚のガラスでできた最も基本的な仕様です。

ガラス1枚で室内と屋外を隔てるため熱が出入りしやすく、夏は室内側の表面温度が高く、逆に冬は低くなりやすい傾向があります。

古い住宅では、アルミ枠と単板ガラスの組み合わせが多く見られます。
夏の暑さ、冬の寒さや結露に悩んでいる場合は、窓の断熱性能が大きく関係しているかもしれません。

一般的な複層ガラス

複層ガラスは、2枚のガラスの間に空気層などを設けたガラスです。

ガラスとガラスの間に動きにくい空気の層をつくることで、単板ガラスよりも熱が伝わりにくくなります。

ただし、複層ガラスであれば、現在の高性能な窓と同じ暖かさになるわけではありません。

今回の展示でも、一般的な複層ガラスと高性能なLow-E複層ガラスでは、表面温度にはっきりとした違いがありました。

Low-E複層ガラス

Low-E複層ガラスは、複層ガラスの中空層に面する部分へ、熱の移動を抑える特殊な金属膜を設けたガラスです。

このLow-E膜によって屋外から室内へ入る熱/室内から屋外へ逃げる熱を抑え、一般的な複層ガラスよりも断熱性能を高めています。

Low-E複層ガラスには、太陽の熱を取り入れやすいタイプと、日射熱の流入を抑えやすい遮熱タイプがあります。

南側で冬の日ざしを生かしたい窓と、強い西日を抑えたい窓では、適したガラスが異なる場合があります。

アルゴンガス入りLow-E複層ガラス

複層ガラスの中空層には、乾燥空気の代わりにアルゴンガスを入れたものがあります。

アルゴンガスは対流が起こりにくく空気よりも熱を伝えにくいため、Low-E膜と組み合わせることで断熱性能をさらに高めます。

見た目だけでは違いが分かりにくい部分ですが、窓の性能を確認するときには、中空層の仕様も大切です。

トリプルガラス

トリプルガラスは、3枚のガラスと2つの中空層で構成されるガラスです。

熱が移動する経路をさらに減らせるため、高い断熱性能を確保しやすくなります。

ただし、ガラスが増えることで重量や価格も変わります。
地域の気候、窓の大きさ、方角、開閉方法などを考え、住宅全体に合った仕様を選ぶことが重要です。

窓の表面温度が体感温度を左右する

室内が寒いと、私たちはエアコンや暖房器具の設定温度を上げようとします。

しかし、空気の温度が上がっても、窓や壁、床の表面が冷たいままだと、身体から周囲へ熱が逃げやすくなります。

そのため、温度計の室温は十分に見えても、「窓際だけ寒い」「顔は暖かいのに足元が冷える」と感じることがあります。

冷たい窓で空気が冷やされると、その空気は床へ下がり、室内へ流れ込みます。
これがコールドドラフトです。

枠とガラスの表面温度が高く保たれれば、窓際で空気が冷やされにくくなり、部屋の温度ムラも小さくなります。

夏は、熱くなった窓から室内へ暑さが伝わります

夏は冬とは反対に、日射や外気の暑さによって窓枠やガラスの表面温度が高くなります。
特に日ざしを受ける窓では、ガラスだけでなくアルミ枠も熱を持ち、その熱が室内側へ伝わってきます。

エアコンで室内の空気を冷やしていても、窓の表面温度が高いままだと、窓の近くでは熱を感じます。
温度計の数字はそれほど高くなくても、「窓際だけ暑い」「エアコンをつけているのに、なかなか涼しく感じない」という状態になりやすいのです。

これは、熱くなった窓から放たれる熱や、窓の近くで暖められた空気の影響を身体が受けるためです。

ショールームでは、同じ夏の屋外環境を想定していても、アルミ枠と樹脂枠、一般的なガラスと遮熱性能の高いガラスでは、室内側の表面温度におどろく程の違いがありました。

アルミ枠や一般的なガラスは熱が室内側へ伝わりやすく、手を近づけただけでも暑さを感じます。
一方、樹脂枠や遮熱性能の高いLow-E複層ガラスでは、室内側へ伝わる熱が抑えられていることを体感できました。

夏の窓断熱では、冷房した空気を外へ逃がしにくくすることに加えて、屋外から入ってくる熱を抑えることも大切です。

窓の表面温度が低く保たれれば、窓際の暑さがやわらぎ、エアコンの設定温度を必要以上に下げなくても過ごしやすくなります。
室内の温度ムラが小さくなることで、冷房効率の改善や光熱費の負担軽減にもつながります。

窓の断熱性能を高める目的は、単に冬の寒さを防ぐことだけではありません。
冬は窓の冷たさを抑え、夏は窓から伝わる熱を減らすことで、一年を通して窓際まで過ごしやすい室内環境へ近づけることができます。

窓の表面温度が変わると、窓際だけでなく、床付近や部屋の中央との温度差も変わります。
住宅全体の断熱性能による体感差については、第3回「断熱等級4・5・6・7を歩いて体感して分かったこと」で詳しくご紹介しています。

性能が高ければどの窓でもよいわけではない

窓は、性能が高い製品をすべて同じように取り付ければよいわけではありません。

窓の方角や大きさ、部屋の使い方によって、受ける日射や寒さの影響が異なります。

  • 西側の窓は、夏の強い西日への対策を優先する
  • 南側の窓は、軒や庇の有無と冬の日射取得を考える
  • 北側の窓は、冬の冷えや結露への対策を重視する
  • 寝室は、寒さだけでなく防音性も考える
  • 浴室や脱衣所は、部屋間の温度差を小さくすることを考える
  • 大きな掃き出し窓は、断熱性能と使いやすさの両方を確認する

新築であれば、建物全体の断熱性能や日射計画に合わせて窓を選びます。

既存住宅の窓リフォームでは、内窓設置、外窓交換、ガラス交換などから、現在の窓と改善したい悩みに合う方法を選びます。

「とにかく一番高性能な窓」ではなく、「この部屋の、この窓に必要な性能は何か」を考えることが大切です。

寒さ、暑さ、結露、西日など、窓ごとの悩みを整理してから方法を選ぶと、無理のない計画を立てやすくなります。

高性能な窓には補助金を使える場合がある

内窓設置や高性能な外窓への交換は、2026年の「先進的窓リノベ2026事業」の対象になる場合があります。

補助対象になるかどうかは、窓の性能、大きさ、工事方法、対象製品への登録状況などによって決まります。

複層ガラスだから必ず対象になる、樹脂枠だから必ず対象になるというものではありません。
枠とガラスを組み合わせた窓全体の性能を確認する必要があります。

また、補助金には予算や申請期限があります。
工事を決める前に、対象製品や必要な申請額を確認しておくことが大切です。

補助金の基本的な条件や申請の流れについては、「窓リノベ補助金2026で内窓はどう申請する?」でも詳しくご紹介しています。

ご自宅の窓が補助対象になりそうか、工事を決める前の確認だけでもご相談いただけます。

実際の住宅ではどのように窓を選ぶ?

実際の窓リフォームでは、すべての窓を同じ仕様にするとは限りません。

よく過ごすリビング、冷気が降りてくる吹き抜け、結露しやすい寝室、西日が強い部屋など、困りごとの大きい場所から優先順位を決めます。

例えば内窓は、既存窓の内側へもう一つ窓を設け、窓と窓の間に空気層をつくる方法です。

既存のアルミ枠やガラスを残したままでも、室内側に樹脂枠と高性能なガラスを追加することで、窓全体の断熱性能を高められます。

一方で、窓を2回開ける手間や、窓枠の奥行き、掃除のしやすさなども確認しておく必要があります。

内窓の注意点とメリットを整理したい方は、「内窓リフォームのデメリットは?気になる点と、その先にあるメリット」も参考にしてください。

ガラスの枚数だけで比べず、枠の素材や部屋の使い方まで含めて施工事例を確認してみてください。

まとめ|窓が変わると、毎日の暮らしが変わる

YKK AP体感ショールームで枠やガラスの表面温度を比べると、アルミ枠や単板ガラスの熱さ/冷たさがはっきりと分かりました。

```

一般的な複層ガラスも、単板ガラスと比べれば断熱性能は高くなります。
それでも、Low-E複層ガラスやトリプルガラスと比べると、表面温度には大きな違いがありました。

窓の断熱性能は、ガラスの枚数だけでは判断できません。
枠の素材、Low-E膜、中空層、封入ガスなどを含め、窓全体で考えることが大切です。

窓の表面温度が変われば、窓際の寒さやコールドドラフト、部屋の温度ムラも変わります。

今回実際に触れてみて、「窓が変わると生活が変わる」と改めて確信しました。

```

次回は、断熱等級4・5・6・7を想定したそれぞれの部屋を歩き、身体で感じた違いについてお伝えします。

温度計の数字がどのように変わるのか。
そして数字以上に身体で感じた寒さや快適さがどう違ったのかを、できるだけ分かりやすくご紹介します。

ショールーム内は撮影禁止のため、写真で展示をお見せすることはできません。
実際に体感してみたい方は、私の案内があれば見学できる場合がありますので、お気軽にお声がけください。

窓断熱を体感して分かったこと【全6回シリーズ】

第2回では、窓枠の素材やガラスの種類によって、室内側の表面温度が大きく変わることをご紹介しました。

次回は、断熱等級4・5・6・7を想定した部屋を実際に歩き、寒さや温度ムラの違いを体感します。

  1. 第1回|家の中の温度差を体感
  2. 第2回|窓枠とガラスの表面温度
  3. 第3回|断熱等級4・5・6・7を体感
  4. 第4回|等級4の部屋に内窓を追加
  5. 第5回|樹脂サッシの耐久性
  6. 第6回|2007年築の我が家の窓

※ショールーム内は撮影禁止で、かつメモを取る時間がなかったため、帰りの新幹線内で記憶をたどってメモを取りました。そのため記載の内容と実際のショールームの展示には違いがあることがあります。ご了承ください。

住工房スパイスでは、静岡県浜松市中央区を拠点として、
内窓(二重窓)設置や断熱リフォーム、窓リノベなど、
住まいの断熱・省エネ改修をご提供し、
「住んで快適、使ってエコ」な住まいづくりをお手伝いしています。

```

「冬の寒さ」「夏の暑さ」「結露」「冷暖房費」など、
住まいのお悩みを、窓から見直すことで改善するご提案を大切にしています。
「うちの場合はどうなんだろう?」
「まずは話だけ聞いてみたい」
そんな段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。

先進的窓リノベや、みらいエコ住宅などの補助金についても、
対象条件や注意点を含めて丁寧にご案内しています。
ご自宅に合うかどうかを知りたい方も、無理のない形でご相談いただければと思います。

住工房スパイスでは、浜松市中央区を中心に、
浜松市浜名区・天竜区、磐田市、袋井市、掛川市、菊川市、御前崎市、
森町、湖西市、豊橋市、豊川市など、
静岡県西部から愛知県東部エリアまで対応しています。
その周辺地域についても、お気軽にお問い合わせください。

```

窓枠やガラスの違いが分からない場合は、現在の窓を確認し、悩みを整理するところから始めてみませんか。

ディスクリプション案


  1. 暖房をつけても窓際が寒いのは、ガラスだけでなく窓枠の素材も原因かもしれません。アルミ枠と樹脂枠、各種ガラスの表面温度を体感して感じた違いを紹介します。
  2. 浜松で窓断熱を検討中の方へ。アルミ枠・樹脂枠とLow-E複層ガラスなどの違い、窓の選び方、補助金や施工事例を分かりやすくご紹介します。

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE

記事検索

NEW

TAG

ARCHIVE