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フルリフォームで補助金を使った事例|対象工事の切り分け

フルリフォームで補助金を使った事例|対象工事の切り分け

キッチンも浴室も、そろそろ替えたい。窓の寒さも気になるし、玄関ドアも傷んできた。どうせなら補助金を使いたい——。

この記事では、当社が補助金を使って行ったフルリフォームの事例から、どの工事が対象になり、どの工事が単体では対象にならなかったのかを整理します。

作成者 鈴木 八十八(株式会社住工房スパイス 代表/LIXIL窓マイスター) プロフィール

作成日 2026年9月2日 最終更新日 2026年9月2日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約7分

フルリフォームのどこが補助の対象になりますか?

国の先進的窓リノベ2026事業の対象は、開口部の断熱改修工事です。ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換などが含まれます。

つまり、フルリフォームの工事全体が一律に対象になるわけではありません。対象になる工事と、ならない工事が同じ現場に混在します。どこが対象なのかを最初に切り分けておくと、計画が立てやすくなります。

項目 内容 確認先
制度名先進的窓リノベ2026事業(環境省)公式サイト
上限額住宅1戸あたり100万円同上
対象の下限1申請あたりの合計補助額5万円以上同上
交付申請の受付リフォーム(戸別)2026年3月31日〜/遅くとも2026年12月31日まで同上
申請方法登録された窓リノベ事業者を通じて申請同上

補助金は予算の範囲で受け付けられる制度です。申請すれば必ず受け取れるものではなく、本記事は受給を保証するものではありません。制度名・上限額・申請期間・対象工事はいずれも2026年8月時点で公式サイトに掲載されている内容です。公式サイトでは予算に対する補助金申請額の割合が公表されており、2026年8月21日時点の表示は18%(概算値)でした。予算上限に達した時点で交付申請の受付は終了します。要件と対象製品は年度ごとに変わるため、ご契約前に先進的窓リノベ2026事業の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。

補助金を活用した施工事例4件について工事総額と補助金額を横棒で比較した図 図 当社が補助金を使った工事の規模(公開事例) 都田町(水回り+内窓) 170万円 / 補助15万円 中田町M様邸(内窓13か所) 105万円 / 補助40万円 舞阪町K様邸 62万円 / 補助14.1万円 幸K様邸(寝室ほか) 約35万円 / 補助5.6万円 工事総額が大きくても、対象になる開口部の工事量で補助額は変わります。 金額は個別の実例です。適用した制度は年度により異なります。 出典:当社の公開施工事例(2026年8月21日確認)

出典:先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(2026年8月21日確認)。制度の詳細は先進的窓リノベ2026の完全ガイドにまとめています。

単体では対象にならない工事があるのはなぜですか?

交付申請は1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事を対象とします。そのため、対象工事であっても、規模が小さいと下限に届かないことがあります。

浜松市中央区高丘のお客様の事例がその一例です。玄関ドアの交換をご希望でしたが、それだけでは補助の対象になりませんでした。

そこで、以前から寒さが気になっていたトイレに内窓を設置し、快適性と制度の活用を両立させました。玄関ドアの表面のシールが紫外線と経年で剥がれてしまい、数年前にDIYで貼り替えたものの再び剥がれてしまった、という経緯のある案件です。

雨漏りの調査から、外壁の工事もまとめました

この工事のきっかけは、実は「雨漏りがする」というご相談でした。原因を確認するためリビング天井に点検口を設置して天井裏を調査し、対策には足場が必要となったため、この機会に外壁のメンテナンスも同時に行うことにしました。

サイディングのレンガ積み調デザインを活かすため、塗りつぶしではなく意匠性を残す塗装を採用。通常の3回塗り後に、レンガ色を着色しています。

出典:高丘のお客様の施工事例(補助金を使って玄関ドアの交換と内窓を設置、外壁塗装もした事例・2026年8月21日確認)。

開口部の断熱改修と、それ以外の工事を対比して示す図 図1 同じ現場でも、対象になる工事とならない工事がある 窓リノベ事業の対象 この制度の対象外 内窓の設置 ガラス交換 外窓交換(カバー・はつり) ドア交換(要件と下限あり) キッチン・浴室などの設備交換 外壁塗装 内装工事 屋根のメンテナンス 対象は開口部の断熱改修です。工事全体が一律に対象になるわけではありません。 設備等については別の制度が関わることがあります。併用の可否は組み合わせによって変わります。 出典:先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(2026年8月21日確認)

水回りをまとめた事例では、どうでしたか?

浜松市浜名区都田町のお客様の事例では、ユニットバス・洗面化粧台・トイレの交換と内装工事に、内窓の取り付けを組み合わせました。工事総額170万円、補助金額15万円です。

きっかけは、ご主人が定年を迎えられるタイミングでした。「これからの暮らしを気持ちよく過ごすために、今のうちに水回りを整えておきたい」「せっかくなら補助金も上手に活用したい」というご相談です。

「とても高級感があって、すごくいいね」

ご主人には、以前の海外出張で宿泊したホテルのお風呂の印象が強く残っていたそうで、「かっこいいお風呂にしたい」という明確なイメージをお持ちでした。ダークブラウンのアクセントパネルを基調に、洗面化粧台の前面パネルも色味を揃えています。

出典:都田町のお客様の施工事例(補助金を活用してユニットバス・洗面化粧台・トイレの交換と、内窓を取り付けた事例・2026年8月21日確認)。お客様の言葉は公開記事に掲載されている原文です。

気密が上がって起きたこと

高丘のお客様の事例では、玄関ドアを交換したあと、ドアが閉まる直前に「ガンッ」という音が出るようになりました。調整と検証を重ねた結果、住宅の気密性が高いことによる現象と分かり、使い方をご説明したうえでご納得いただいて解決しています。

当社では、こうした施工後の出来事も含めてご説明するようにしています。良い変化だけをお伝えして、あとから「聞いていなかった」となるほうが、お客様にとって不利益だと考えているためです。

工事はどんな順番で組み立てますか?

対象になる工事を先に切り分け、そのうえで足場が必要な工事をまとめます。この2つが決まると、他の工事の順番も決まっていきます。

工事を洗い出し、対象を切り分け、足場をまとめ、申請の段取りを組むまでの流れを示す図 図2 補助金を使うフルリフォームの組み立て方 STEP 1 やりたい工事を挙げる 設備・窓・外装 をすべて書き出す STEP 2 対象を切り分ける 開口部の断熱改修 かどうかで分ける STEP 3 足場をまとめる 屋根・外壁は 同じ時期に STEP 4 申請を段取る 着工前に 手続きを進める 対象の切り分けと足場のまとめ方が決まると、全体の順番が見えてきます。 対象工事と要件は年度ごとに変わります。着工前に最新の公募要領をご確認ください。 出典:当社の施工の進め方(2026年8月時点)

申請は登録された窓リノベ事業者を通じて行うため、ご自身で手続きを進めていただく必要はありません。交付申請は工事の完了と引渡しのあとに行いますが、契約と共同事業実施規約の締結、工事前写真の撮影は着工の前に必要です。

よく誤解されるのが「交付申請の予約」です。予約は任意で、着工前に済ませておく必要はありません。公式サイトでは、予約の手続きができる時期は「リフォームに用いる対象製品が決定し、契約工事全体のうち最初の工事に着手した以降」と示されています。つまり予約は着工の前ではなく、着手したあとに行うものです。予約をするかどうかは、予算の執行状況を踏まえて窓リノベ事業者が判断します。

うちはどの工事が対象になりそうですか?

やりたい工事を書き出してみると、対象になりそうなものが見えてきます。下のチェックで当てはまる数を数えてみてください。

対象になる工事を洗い出すチェック

ご自宅でやりたい工事を思い浮かべて、当てはまるものにチェックを入れてください。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個まだ工事の範囲が絞られていないようです。気になる箇所の整理からご一緒します。
2〜3個開口部の工事が含まれていれば、制度の対象になる可能性があります。
4〜5個対象の工事と対象外の工事が混在しています。切り分けと段取りから組み立てましょう。

チェックの1番目と2番目、3番目が開口部に関わる工事です。4番目と5番目は、この制度の対象外にあたります。ただし、対象外の工事が無駄になるわけではありません。足場や工期をまとめることで、段取りの面での利点があります。

費用はどのくらいかかりますか?

都田町のお客様の事例は工事総額170万円、補助金額15万円でした。当社が金額を公開している内窓の事例は、約35万円から105万円までの3件です。

施工事例(浜松市) 施工内容 工事総額/補助金額
中央区幸 K様邸内窓(YKK AP ウチリモ)を寝室ほか+ユニットバスに設置、内部結露したペアガラス交換約35万円/5万6,000円
中央区舞阪町 K様邸内窓(LIXIL インプラス)+外窓の見直し+トイレ交換ほか62万円/14.1万円
中央区中田町 M様邸内窓(YKK AP ウチリモ)13か所・ユニットバス含む105万円/40万円

出典:当社の公開施工事例(幸K様邸舞阪町K様邸中田町M様邸・2026年8月21日確認)。適用した制度は年度により異なります。

フルリフォームは工事の範囲が一軒ごとに大きく異なるため、相場という形でお示しできる数字を当社は持っていません。金額は、何をどこまでやるかを決めてからのご提示になります。

フルリフォームのどの工事が補助の対象になりますか?
国の先進的窓リノベ2026事業では、登録された製品によるガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換などの開口部の断熱改修工事が対象です。工事全体が一律に対象になるわけではありません。

玄関ドアの交換だけでも対象になりますか?
2026年度の制度ではドア交換も対象工事に含まれますが、1申請あたりの合計補助額が5万円以上という下限があります。当社の事例では、玄関ドア単体では対象にならず、内窓とあわせて工事を行いました。

水回りのリフォームにも補助はありますか?
窓リノベ事業の対象は開口部の断熱改修です。水回りの設備については別の制度が関わることがあり、併用できるかは制度の組み合わせによって変わります。

複数の制度を同時に使えますか?
組み合わせによります。同じ工事に二重で補助を受けられない場合があるため、工事の内容が決まった段階で、どの制度をどの工事に充てるかを整理します。

フルリフォームの総額はいくらくらいですか?
工事の範囲が一軒ごとに大きく異なるため、当社は相場という形の数字を持っていません。金額は、何をどこまでやるかを決めてからのご提示になります。

やりたい工事を、まず全部お聞かせください

フルリフォームでは、対象になる工事とならない工事が同じ現場に混在します。現地調査では、やりたい工事を洗い出したうえで、どこが制度の対象になりそうか、足場をどうまとめるかまで整理してご説明します。まだ決まっていない段階でのご相談で構いません。

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